花夢 - 春の章 5・6- [Novel]
池に花びらが舞い落ちる中
花びらを追いかけるように
大きな鯉が くるりと回ったよ
桜と菜の花のお話も、よろしければ読んでみてくださいね^^
春の章 | -1・2- | -3- | -4- | -5・6- |
「そなたの名は・・・、櫻来(さくらき)か。」
「儚来(はかなき)のココロから、生まれた名ですね。」
「菜の花の命が、たった一年とは・・・。」
『いいえ、花は一年かも知れませんが、』
『オモイは、年月も、咲く土地も、飛び越えます。』
『そして、いつでも、新しい気持ちで、あなたに逢える。』
「出逢いは、一期一会ですね。」
「この一瞬を、大切に生きなければ・・・。」
「だが、気付くのが遅すぎた。」
「わたしは、年をとり過ぎてしまったのだよ。」
『いいえ、そんなことはありません。』
『花びらは、ピンク色でなくなったけれど、』
『それ以上に、風格のある薄墨色。』
『幹の色は、年月を重ねた、優しさが出て、』
『あなたの心は、いま、生まれたての薄ピンク。』
「ありがとう。」
「そなたの言葉を、聴くことが出来て、よかった。」
「これからの、生きていく糧が出来て、よかった。」
「耳を傾ける大切さ。心を開く大切さを知ってよかった。」
「この一瞬は、この時だけのもの。」
「求めても、悔いても、決して手に入れられない場面。」
「あなたの言葉は、時を越えた。」
『大好きだったのです。』
『本当に、大好きだったのです。』
『風になびく、あなたの枝が、寂しい時の心の支え。』
『儚来(はかなき)は、あなたのきれいが、大好きだったのです。』
『あなたの気高さも・・・。』
『わたしは、いまのあなたが、大好きです。』
『わたしの話を聞いてくださる、あなたが、大好きです。』
「ありがとう。 ありがとう。」
「櫻来(さくらき)さんの、そのこころが、うれしくて・・・。」
花夢 ― 春の章 6―
薄墨の桜色は
透明になって 空にトケル
白くなって 縁がかけて
青い空に 形を映す
君の声も 僕の声も
空に昇り
春の日の 雲になる
大切の たいせつは なんだい
きっと きみに出逢えたことさ
きっと きみと別れたことさ
二人とも にっこり笑って
青い空へ 高い雲へ
再びのを 夢見て
桜の木は、思い出を重ね合わせ。
菜の花は、精一杯の笑顔を見せる。
お互いに
ただ、相手を思いやり、
一期一会の、風とまた吹く。
それも、またうれし・・・。
~完~
H16. 3.16
春の章 | -1・2- | -3- | -4- | -5・6- |
Copyright(c)2005-2012 tozyee ゆめ乃. All Rights Reserved.
こんばんは‼
写真も物語も優しくて夢が有って素敵ですね・・・(^_-)-☆
by ちゃーちゃん (2012-06-03 16:57)
池に舞い散る桜。
泳ぐ鯉。
こういう風景もなかなか見る事ができないね。(^^ゞ
by 彩美 (2012-06-04 10:49)
ちゃーちゃんさん、こんばんは。
お話を読んでくださって、ありがとうございます^^
何度も足を運ばさせちゃって、ごめんなさいね。
by ゆめ乃 (2012-06-22 02:15)
彩美さん。。
こういう場面て、結構見逃しちゃうものなんですよね。
散りたての花びらと、ちょうど浮き上がってきて泳ぐ鯉。
撮ろうと思うと、うまく逃げられちゃうんですよねぇ(泣)
by ゆめ乃 (2012-06-22 02:18)
お話を読んでくださった皆様。。
ありがとうございました。
by ゆめ乃 (2012-06-22 02:21)
来年は桜吹雪が撮りたいです^^;☆
by 多夢 (2012-06-27 10:59)
多夢さん、こんばんは。
桜吹雪・・いいですねぇ~
あたしも毎年チャレンジはしているのですが、
未だに上手く撮れたことがありません。
以前、一度だけすごい写真を見たことがあって、
それを目指しているのですが、果てなく遠い道のりのようです(泣)
多夢さんの雰囲気のある桜吹雪。。
楽しみにしています☆
by ゆめ乃 (2012-07-03 23:36)